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刑部 真弘; 数土 幸夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 21(2), p.115 - 125, 1984/00
被引用回数:2 パーセンタイル:29.94(Nuclear Science & Technology)PWR-LOCA時再冠水過程において、クエンチフロントの直上に、膜沸騰熱伝達領域が存在すると考えられている。この領域の飽和膜沸騰モデルとして、two-region modelと呼ばれるモデルを開発し、試験データと比較した。再冠水時には、クエンチフロントの上に存在する激しい二相流が、蒸気膜内の乱流化を促進すると考えられる。このモデルでは、乱流境界層である蒸気膜が、二相流のmixture coreでかこまれているとした。このモデルを、平板炉心再冠水試験(SCTF)データと比較した結果、次のことが明らかになった。クエンチフロントからの距離が小さいとき、その場所の膜沸騰熱伝達は、蒸気膜とmixture coreの境界面で、剪断力Ti=Oとしたときのモデルとよく一致する。クエンチフロントからの距離が大きくなるに従い、データは境界面での速度Ui=Oとしたモデルに近づいてくる。一方、熱伝達はmixture coreのボイド率に強く依存し、低いボイド率では、高い熱伝達が得られた。